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はじめに
この記事では、Dockerのインストール方法を解説します。
Dockerを利用するにはいくつかの方法があります。この記事ではDocker Desktop for Windows/Macを利用する方法について解説していきます。
Docker Desktop for Windows/Mac とは
Docker Desktop for Windows/Macとは、DockerをWindows/Mac上で動かすためのアプリケーションです。
Docker自体はLinux OS上でのみ動かすことができるツールであるため、Windows/Macで利用する場合には仮想的にLinux環境を構築する必要があります。それを簡易的に実施してくれるのがDocker Desktop for Windows/Macです。
Dockerのインストール方法
Macの場合
まず、以下のURLからインストーラをダウンロードします。
Docker.dmgというファイルがダウンロードされるので、このファイルをダブルクリックで開きます。
Docker.appをApplicationsフォルダへドラッグ&ドロップします。
これでインストールは完了です。
実際にDockerを起動してみます。
ApplicationsフォルダにあるDocker.appをダブルクリックします。
するとステータスバーにクジラのマーク(Dockerアイコン)が出てきます。
こちらをクリックして、「Docker Desktop is running」と表示されていれば起動完了です。
Windowsの場合
WindowsでDockerを利用するためにWSL2をインストールする必要があります。
WSL2のインストール方法はWindow10とWindows11で異なりますが、ここではWindows11でのやり方を解説します。
Windows11では、以下の手順でWSL2を利用できるようになります。
- 「Windows」+「R」キーを押す。
- 「ファイル名を指定して実行」メニューが表示されたら、検索欄に「cmd」と入力し、「OK」をクリックする。
- コマンドプロンプト(黒い画面)が表示されたら、以下コマンドを入力し、「Enter」キーをクリックする。
wsl --install
ここまででDocker Desktop for Windowsを利用する準備が整いました。
続いてDocker Desktop for Windowsをインストールします。
まず、以下のURLからインストーラをダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラをダブルクリックしてインストールを進めます。
インストーラが起動したら、「OK」をクリックして画面の指示に従ってインストールを進めます。「Configuration」のチェックはデフォルトのままで構いません。
インストール完了画面が表示されればインストールは完了です。
実際にDockerを起動してみます。
Windowsのスタートボタンから「Docker Desktop」をクリックします。
すると通知領域にクジラのマーク(Dockerアイコン)が出てきます。
こちらをクリックして、「Docker Desktop is running」と表示されていれば起動完了です。
参考まで、Windows10でのやり方も簡単に記載しておきます。WSL2インストール後のDockerのインストール方法・利用方法についてはWindows11の場合と同様です。
WSL2と「仮想マシン プラットフォーム」を有効化する
- Windowsのスタートボタンから「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」→「プログラム」→「Windowsの機能の有効化または無効化」を開く。
- 以下のような画面が表示される。「Linux用Windowsサブシステム」「仮想マシンプラットフォーム」にチェックを入れ「OK」をクリックする。
- 再起動の指示が出たら、一度PCを再起動する
WSL2用Linuxカーネルをインストールする
- ブラウザで以下のサイトにアクセスする。
- 「x64マシン用WSL2 Linuxカーネル更新プログラムパッケージ」をクリックして、インストーラをダウンロードする。
- ダウンロードしたインストーラをダブルクリックして起動させる。
- インストーラが起動したら「Next」をクリックしてインストールを進める。
WSL2を既定のバージョンで利用できるようにする
- 「Windows」+「R」キーを押す。
- 「ファイル名を指定して実行」メニューが表示されたら、検索欄に「cmd」と入力し、「OK」をクリックする。
- コマンドプロンプト(黒い画面)が表示されたら、以下コマンドを入力し、「Enter」キーをクリックする。
wsl --set-default-version 2
WSL2用Linuxディストリビューションをインストールする
- Windowsの「スタートボタン」→「Microsoft Store」と進む。
- 検索欄に「Ubuntu」と入力して検索を実行する。
- 検索結果の中から「Ubuntu」を選択して、次の画面で「入手」をクリックする。
- 表示された画面で「インストール」をクリックする。
- インストール完了後、「起動」をクリックすると、Ubuntuの初期設定画面が表示される。画面に従って以下の入力を進める。
表示される項目 | 入力内容 | |
1 | Enter new UNIX username | 新しく作成するユーザー名 |
2 | New Password | パスワード |
3 | Retype new password | 上記と同じパスワード |
Windows Terminalでより簡単にLinuxを使えるようにする
- Windowsの「スタートボタン」→「Microsoft Store」と進む。
- 検索欄に「Windows Terminal」と入力して検索し、「入手」をクリックする。
- 表示された画面で「インストール」をクリックする。
- インストール完了後、「起動」をクリックする。
Windows Terminalを利用すると、以下のように▽ボタンからUbuntuを起動させることができるようになります。
Dockerを動かしてみる
Dockerを使ってアプリケーションを起動してみます。
ターミナルアプリを開きます。そこに以下の通りにコマンドを実行してください。
docker run hello-world
以下のような実行結果が表示されれば実行成功です。
% docker run hello-world
Unable to find image 'hello-world:latest' locally
latest: Pulling from library/hello-world
2db29710123e: Pull complete
Digest: sha256:13e367d31ae85359f42d637adf6da428f76d75dc9afeb3c21faea0d976f5c651
Status: Downloaded newer image for hello-world:latest
Hello from Docker!
This message shows that your installation appears to be working correctly.
To generate this message, Docker took the following steps:
1. The Docker client contacted the Docker daemon.
2. The Docker daemon pulled the "hello-world" image from the Docker Hub.
(amd64)
3. The Docker daemon created a new container from that image which runs the
executable that produces the output you are currently reading.
4. The Docker daemon streamed that output to the Docker client, which sent it
to your terminal.
To try something more ambitious, you can run an Ubuntu container with:
$ docker run -it ubuntu bash
Share images, automate workflows, and more with a free Docker ID:
https://hub.docker.com/
For more examples and ideas, visit:
https://docs.docker.com/get-started/
詳細な説明については割愛しますが、簡単に説明すると以下の流れで処理されています。
- ローカル(実行端末)上で
hello-world:latest
というDockerイメージを検索。見つからなかったため、インターネット(Docker Hub)上からlibrary/hello-world
を探してダウンロードを実行。
Unable to find image 'hello-world:latest' locally
latest: Pulling from library/hello-world
2db29710123e: Pull complete
Digest: sha256:13e367d31ae85359f42d637adf6da428f76d75dc9afeb3c21faea0d976f5c651
Status: Downloaded newer image for hello-world:latest
library/hello-world
をコンテナ化して実行した結果を表示。
Hello from Docker!
(中略)
For more examples and ideas, visit:
https://docs.docker.com/get-started/
このように、Docker Hubで公開されている任意のDockerイメージを取得して実行することができました。
Docker Desktop for Windows/Macの基本設定
Docker for Windows/Macの基本的な設定項目を解説します。ここではMac版の画面を用いて説明していきます。
設定画面の開き方は以下のとおりです。
- Windows: 通知領域のDockerアイコンを右クリック→Settings...をクリック
- Mac: ステータスバーのDockerアイコンをクリック→Preferencesをクリック
こちらに記載しているのは設定項目の一部です。より詳細を確認したい場合には公式サイトを参照してください。
Dockerの自動起動
「General」→「Start Docker Desktop when you log in」にチェックをいれると、OSログイン時にDockerを起動するかを設定できます。
仮想ディスクサイズ/CPU/メモリの割当
「Resources」→「ADVANCED」ではホストOSのどれだけのディスク/CPU/メモリリソースを割り当てるかを設定します。ここで設定する値は最大値であり、設定した分のリソースが常に専有されるわけではありません。例えばコンテナが1つも起動していない状態であればあまり消費しません。
簡単なアプリケーションであればデフォルト値でも十分に動作しますが、必要に応じてここの値を変更します。
ホストOS側のディレクトリマウント
「Resources」→「FILE SHARING」では、Dockerコンテナにマウントを許可するホスト側のディレクトリを設定します。Dockerはホスト(ローカルPC)とゲスト(コンテナ)間でファイルをやり取りするためにディレクトリをマウントして共有する状態を作ります。
デフォルトでは /Users
、/Volumes
、/private
、/tmp
、/car/folders
が指定されていて、これらのディレクトリ配下にあるディレクトリはマウント可能になります。
※Windowsの場合は「Shared Drives」という設定項目が代わりに存在します。
プロキシ
「Resources」→「PROXIES」でDockerイメージをリモートのDockerレジストリからpullする際にHTTP/HTTPSプロキシを利用するかどうかの設定です。
通常の利用時にはあまり意識しなくて良い項目ですが、アクセス元を制限したプライベートレジストリからDockerイメージを取得しなければならないような場合には「Manual proxy configuration」をONにして設定します。
まとめ
Windows/MacにおけるDockerのインストール方法について解説しました。
Dockerは現在も開発が盛んに行われているため、こちらで解説したインストール方法も実施時期によっては若干の変更がある可能性があります。
もしもうまく行かない・記載通りの画面が出てこない場合には下記公式サイトの情報を確認してみてください。
続いての記事では、Dockerコンテナを起動する方法について学びます。
プログラミングスクールの選び方
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学習方法一覧
- はじめに
- Docker Desktop for Windows/Mac とは
- Dockerのインストール方法
- Macの場合
- Windowsの場合
- Dockerを動かしてみる
- Docker Desktop for Windows/Macの基本設定
- Dockerの自動起動
- 仮想ディスクサイズ/CPU/メモリの割当
- ホストOS側のディレクトリマウント
- プロキシ
- まとめ
- プログラミングスクールの選び方
- 学習方法一覧